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都市伝説みたいなニュース

AI、都市伝説、ときどき上越の不動産の話

世界が変われば、住む場所も変わるのか? 上越で考えてみます。
※事故物件や心霊の話ではありません。

第1回 あの発言は都市伝説!?お金はいらなくなる?

2103株式会社 代表 しゅん / 公開日:○年○月○日

3行でいうと

  • マスク氏が「お金はいずれ意味がなくなる」という話を、本当にしていました。
  • でも上越の下水道代は今年上がりました。理由は物価ではなく「人が減ったから」。
  • 山の幸・海の幸で暮らせる?……と思ったら、ちゃんと持ち主と法律がありました。

きっかけは、MSNのニュースでした

ネットのMSNを見ていたら、マスク氏が「お金の価値がなくなる」と言っている、という記事が出てきました。写真もマスク氏。思わず開きました。

……でも、本当に言ったのか? 写真がマスク氏だというだけで、もう信じかけている自分がいました。都市伝説好きの悪いクセです(笑)。

なので、元の動画を確かめました。英語なので、正直ほとんど分かりません。AIに翻訳を手伝ってもらいながら聞きました。

ウォルター・アイザックソン氏との対談番組「The Builders」で、マスク氏が話していたのは、ざっくりこんな内容です。

月から資源を「マスドライバー」(電磁石の力で物を打ち出す装置)で送れるようになれば、経済の規模は100万倍になる「かもしれない」。そうなると、お金はワット(電力)やトン(重さ)で測るようになり、今の通貨はあまり意味がなくなる。働くことは、家庭菜園のように「やりたい人がやるもの」になる。
(出典:The Builders/Walter Isaacson との対談 17分台〜19分ごろ、日本語報道 ITmedia ほか)

話のスケールが、もう月です。

そのくせ同じ番組で、自分の資産はSpaceXやテスラの株が中心で、重く課税されるだろう、子孫に残るのはほんの一部だろう、とも話しています。お金に意味がなくなる人にしては、妙にリアルな心配です。(ご本人の資産の話で、日本の税金の話ではありません)
(出典:同上 22分台)

ちなみに「100万倍」は経済の規模の話で、暮らしが100万倍楽しくなるわけではないようです。残念。

お金がいらなくなる前に、下水道代が上がりました

未来の話もいいのですが、まずは足元から。

上越市の下水道使用料は、2026年4月に改定されました。月20㎥使う家で、4,205円から4,589円です。(出典:上越市ガス水道局)

てっきりインフレのせいだと思っていました。ところが、市が挙げている理由は「人口減少」と「維持管理費」です。(同上)

下水道は、使う人が減っても、管も処理場もそのまま残ります。維持するお金は、使う量ほどには減りません。人が減るほど、残った人の負担が増える仕組みです。(出典:半田市の料金改定の説明資料)

つまり、上越から人が減ると、上越の下水道代が上がる。……身もふたもない話です。

全国を見ると、物価高や施設の老朽化を理由に挙げる自治体もあり、理由は地域ごとに違います。(出典:静岡市ほか各自治体の資料) この先については、2046年度までに約96%の水道事業で値上げの可能性があり、値上げ率は平均48%という試算もあります。(出典:会計・コンサルティング会社 EY Japan)

じゃあ、浄化槽や井戸水なら安心か。浄化槽は毎月の下水道代がかからないかわりに、年1回の点検や清掃のお金がかかります。井戸水も、ポンプや水質検査は自分持ちです。タダではありません。払い方が違うだけです。

上越は「質量とエネルギー」だらけ?

マスク氏の言う「質量とエネルギー」。これを上越に当てはめてみました。

山には木と山菜。田んぼには米、畑には野菜。海には魚。全部、自然が勝手に生み出してくれる質量とエネルギーです。

これ、ほぼ無限では?

地元の人間からすると、春に山菜を採りに行くのは普通のことです。楽しみにしている人もたくさんいます。マスク氏の家庭菜園の例えを聞いて、「それ、上越ではもうやってます」と思ってしまいました(笑)。

そう考えると、これまで値段がつきにくかった山林や田畑、古民家が見直される日が来るかもしれません。……というのが、僕の個人的な妄想です。

その山菜、誰の山ですか?

ただ、不動産屋として、ここだけは真面目に書いておきます。

山菜は、自分の山で採るなら問題ありません。でも、国有林や他人の山で採ると「森林窃盗」になります。(出典:林野庁の見解、J-CAST) 地元でも、「私有地につき立入禁止」の看板があれば入らないのが普通です。

海はもっと厳しいです。漁業権があり、貝類の密漁は100万円以下の罰金。アワビやナマコになると、3年以下の懲役か3,000万円以下の罰金です。(出典:新潟県「密漁防止について」) 罰金の上限が3,000万円。上越なら家が建ちます。笑えません。

しかも、何に漁業権があるかは地区ごとに決まっています。海に入る前に、新潟県の漁場図で確かめてください。(出典:新潟県 漁場図)

「お金がいらない世界」になっても、山にも海にも、持ち主とルールがあります。誰のものか、どこまでが境界か。それを確かめるのが、僕ら不動産屋の仕事です。……夢のない結論ですみません。

で、上越に人は来るのか?

正直に言うと、最初は「来ないかなぁ」と思いました(笑)。もっといい場所を選ぶよなぁ、と。

でも、国土交通省も、AIが広がると国土の使われ方がどう変わるか、仮説を出しています。(出典:国土交通省) 移住の相談件数も、年7万件を超えています。(出典:移住相談の集計)

東京へは、北陸新幹線の上越妙高駅があります。……と胸を張りたいところですが、新幹線の1か月定期は、東京〜上越妙高が213,640円、東京〜高崎が106,700円。ダブルスコアです。毎日東京へ通うなら、群馬の勝ちです。(出典:JR東日本 FREX 運賃表)

上越をバカにしているわけではありません(笑)。毎日は通わない、たまに東京へ行く。そんな暮らし方なら、話は変わってくると思っています。

それから、不動産の取引では、水害ハザードマップで所在地を説明することが義務になっています(2020年8月〜)。(出典:国土交通省) 住む場所を選ぶときの材料は、これからもっと増えていくはずです。

お金の測り方がワットになっても、トンになっても、「安心して住めるか」「水と電気をどうするか」は残ります。そこを一緒に考えるのが、僕たちの仕事です。

次回予定:AIが育てた野菜と、人が趣味で作った野菜。どっちに価値がある?

※個人の感想です。将来の価格や価値を予想・保証するものではありません。
※税金・相続・登記などの個別のご相談は、税理士・司法書士などの専門家へご確認ください。

出典・参考

  1. ITmedia「通貨が消え、エネルギーが尺度になる日」(マスク氏発言の日本語報道)
  2. The Builders(Walter Isaacson × Elon Musk)対談の書き起こし・動画
  3. 上越市ガス水道局「下水道使用料」
  4. 半田市「水道料金改定FAQ」
  5. 静岡市「水道料金・下水道使用料改定 FAQ」
  6. EY Japan「人口減少時代の水道料金はどうなるのか?2024年版」
  7. 林野庁の見解/J-CAST「山で採ったタケノコやワラビ、フリマアプリで売っても大丈夫か」
  8. 新潟県「密漁防止について」・新潟県 漁場図(共同漁業権)
  9. 国土交通省(AIと国土構造に関する整理、水害ハザードマップの説明義務)
  10. 移住相談の集計(件数の出典元を公開前に確認)
  11. JR東日本「FREX 運賃表(2026年改定)」

2103株式会社(新潟県上越市)/この欄は、会社の考え方を知っていただくための読みものです。物件のご案内ではありません。